エアロゲル

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たった2 gのエアロゲルの小片が、2.5 kgのブロックを支える。

エアロゲル (aerogel) は、ゲル中に含まれる溶媒超臨界乾燥により気体置換した多孔性の物質である。

エアロゲルのうち、よく知られているシリカエアロゲルは非常に低密度固体で、高い断熱性など際だった特性をもつ。半透明な外見から「凍った煙」や「固体の煙」などと呼ばれることもある。 エアロゲルは、収縮を起こすことなくゼリーに含まれる水分を気体に置き換えられるか、というチャールズ・ラーンドの課題に挑戦した、スティーブン・キスラー英語版により1931年に発明され、ネイチャーで発表された[1]。最初に置換に成功した物質はシリカゲルだったが、同じ論文の中でケイ素アルミナ酸化クロム酸化スズも報告されている。その後、さまざまな物質で作製されるようになった。カーボンエアロゲルは1989年に発明された[2]